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文献詳細

雑誌文献

胃と腸28巻1号

1993年01月発行

症例

深達度診断が困難であった大腸のⅡc+Ⅱa型m癌の1例

著者: 吉田行哉1 松岡正記1 奥田近夫1 田中達朗1 橋本光代1 星原芳雄1 早川和雄1 福地創太郎1 海上雅光2

所属機関: 1虎の門病院消化器科 2虎の門病院病理学科

ページ範囲:P.87 - P.91

文献概要

要旨 患者は51歳,男性.S状結腸癌術後9か月目の注腸造影で,下行結腸に径約20mmの,周囲に隆起を伴った陥凹性病変を認めた.内視鏡では陥凹部に白苔と結節状の隆起を認め,周囲には幅の狭い隆起を伴っていた.pmまで浸潤した進行癌と診断し,手術を施行したが,病理組織学的には径18×13mmのⅡc+Ⅱa型を示す陥凹型のm癌であった.蠕動が比較的良く通り,周囲の隆起に凹凸不整がなく平滑であることを考えると,進行癌と診断したのは読み過ぎであった.しかし,比較的大きく,また,陥凹部に白苔と結節状隆起を認める陥凹型のm癌はまれと考えられた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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