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文献詳細

雑誌文献

胃と腸28巻1号

1993年01月発行

症例

術前に診断しえた虫垂粘液囊腫の1例

著者: 三谷郁生1 岡崎幸紀1 川野博章1 三好弥寿彦1 村上不二夫1 森本哲雄1 原田幹彦2 石黒公雄3

所属機関: 1厚生連周東総合病院内科 2厚生連周東総合病院外科 3厚生連周東総合病院病理科

ページ範囲:P.95 - P.100

文献概要

要旨 各種画像検査にて特徴的な所見を示し,術前に診断しえた虫垂粘液囊腫の1例を報告した.患者は52歳,男性.右下腹部腫瘤を主訴として来院.注腸X線検査では虫垂は造影されず,盲腸下極に粘膜下腫瘍を思わせる表面平滑な半球状の陰影欠損を認め,上行結腸外側になだらかな管外性圧排像が見られた.大腸内視鏡検査では,隆起および上行結腸の圧排所見は,体位,空気量により形状の変化が認められた.腹部超音波・CT検査にて,盲腸に接し頭側に棍棒状に連続する囊胞性病変が見られた.以上より虫垂粘液囊腫と診断し,回盲部手術を施行した.切除標本肉眼所見では,淡黄色・透明なゼラチン様物質を含んで緊満し腫大した虫垂が認められ,病理組織学的に虫垂粘液囊胞腺腫と診断した.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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