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文献詳細

雑誌文献

胃と腸28巻10号

1993年09月発行

今月の主題 胃悪性リンパ腫―診断の変遷

主題研究

経過観察例からみた胃悪性リンパ腫の診断学的問題点と遺伝子検索の有用性

著者: 小野裕之1 近藤仁1 斉藤大三1 山口肇1 中西幸浩2 落合淳志2 吉田茂昭3

所属機関: 1国立がんセンター中央病院内科 2国立がんセンター研究所病理 3国立がんセンター東病院内科

ページ範囲:P.1065 - P.1073

文献概要

要旨 1962年から1992年までに当院で得られた原発性胃悪性リンパ腫147例のうち,初回内視鏡検査で確診し得ず経過観察された28例について内視鏡所見,生検病理所見をretrospectiveに検討した.その結果,初回内視鏡検査時,表層性所見のみを示した17例中11例(61%)にcobblestone様所見,褪色調変化が認められ,これらの所見に十分留意し積極的に悪性を疑うことが重要であると考えられた.また,PCR法により免疫グロブリン重鎖遺伝子再構成の検出を試み,悪性リンパ腫8例中7例,88%にB細胞の単クローン性増殖を証明できた.本法は,補助診断として形態診断を補完しうる,極めて有用性の高い検査と思われた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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