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文献詳細

雑誌文献

胃と腸28巻11号

1993年10月発行

今月の主題 大腸癌の深達度診断

主題

超音波内視鏡による大腸癌の深達度診断―注腸X線検査,大腸内視鏡検査による深達度診断能との比較を含めて

著者: 清水誠治1 多田正大1 大塚弘友1 磯彰格1 北村千都1 平田学1 藤田欣也1 伊藤義幸1 菅田信之1 柴峠光成1 杉本鏞正1 川井啓市2

所属機関: 1京都第一赤十字病院第2内科 2京都府立医科大学公衆衛生

ページ範囲:P.1183 - P.1189

文献概要

要旨 過去5年間に当科で経験した大腸癌207例を対象に注腸X線検査,大腸内視鏡検査,超音波内視鏡検査による術前深達度診断能の比較検討を行った.症例全体における深達度正診率は注腸X線検査で74.4%,大腸内視鏡検査で76.3%,超音波内視鏡検査で74.9%であり,各検査法の間には差がみられなかった.a/ss~s癌の診断についてはむしろ注腸X線検査や大腸内視鏡検査で有意に高い正診率が得られた.しかし,超音波内視鏡検査の正診率はsm癌,pm癌において他法より高率であり,sm癌においては大腸内視鏡検査,pm癌においては注腸X線検査に比べて有意差が認められた.また,超音波内視鏡検査ではより詳細な深達度診断も可能であり,比較的小さい病変を対象とする場合に超音波内視鏡検査が最も優れた手法であると評価された.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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