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文献詳細

雑誌文献

胃と腸28巻11号

1993年10月発行

今月の主題 大腸癌の深達度診断

主題症例 10mm以下の大腸進行癌

大きさ7mmの大腸pm癌の1例

著者: 豊原時秋1 望月福治1 安藤正夫1 松永厚生1 野田裕1 安藤祐介2

所属機関: 1仙台市医療センター消化器内科 2金上病院外科

ページ範囲:P.1212 - P.1216

文献概要

要旨 患者は59歳,男性,主訴は血便,下腹部鈍痛である.X線所見では,左横行結腸に輪郭がやや不整な小さい円盤状の隆起性病変が認められ,中心に淡いバリウム斑がわずかに残存し,病変の側面像で弧状変形が認められた.内視鏡所見では,表面粘膜が粗黒糙で発赤し,中心にわずかな陥凹を伴った扁平隆起性病変が認められた.切除標本の肉眼所見では,大きさ7mm,円形の扁平病変で表面は赤色調のⅡa+Ⅱc様病変であった.病理組織像では,粘膜下層の線維増生と固有筋層の肥厚が認められ,癌は粘膜筋板を越えて粘膜下層に浸潤し,更に粘膜下層から固有筋層にかけて散在性に浸潤していた.組織型は高分化腺癌でly1,v0,n0であった.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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