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文献詳細

雑誌文献

胃と腸28巻11号

1993年10月発行

今月の主題 大腸癌の深達度診断

主題症例 10mm以下の大腸進行癌

術前に診断しえた10×8mmの大腸pm癌の1例

著者: 小川博1 嵩真佐子1 綿引元2 樋口哲也2 長田裕3 岩崎武3 喜納勇4

所属機関: 1聖隷三方原病院病理診断科 2聖隷三方原病院消化器科 3聖隷三方原病院外科 4浜松医科大学第1病理

ページ範囲:P.1227 - P.1231

文献概要

要旨 患者は65歳,女性.主訴は腹痛.入院中の注腸および内視鏡検査によって,小さなS状結腸癌が発見された.注腸X線検査では中心部にバリウム斑を伴う類円形の陰影欠損を,内視鏡検査では浅い陥凹を伴う扁平隆起を認めた.超音波内視鏡では壁深達度PM′と診断した.病理学的には,10×8mmのⅡa+Ⅱc様病変(癌のみでは径5mm)で,深達度pmの高分化腺癌であった.腺腫の共存はなかった.脈管侵襲,リンパ節転移は認められなかった.免疫組織学的には,CEAおよびCA 19-9は腫瘍全体に陽性反応を示し,CA 15-3は主に腫瘍浸潤部(先進部)で陽性反応を示した.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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