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今月の主題 消化管ポリポーシス―最近の知見 序説
消化管ポリポーシスの現況
著者: 渡辺英伸1
所属機関: 1新潟大学医学部第1病理
ページ範囲:P.1261 - P.1267
文献購入ページに移動はじめに
消化管ポリポーシスとは,上皮性病変,非上皮性病変,または両者が消化管の粘膜面に多発の隆起性病変を形成する病態を指す.これには,①単一臓器(胃または大腸など)にのみ隆起性病変が多発する場合,と,①食道から大腸までの全臓器(全消化管)または複数臓器に,同時性ないし異時性に,隆起性病変が多発(一方の臓器で病変が1つのこともある)する場合とがある.後者は遺伝性疾患であることが多い.本号では,主に後者の消化管ポリポーシスが対象である.その代表的疾患,病変の分布と質,消化管外病変と遺伝性の有無をTable 1に示す.以下,対象とする消化管ポリポーシスについて,最近の知見を含めた歴史的変遷を述べて,本号の序としたい.
消化管ポリポーシスとは,上皮性病変,非上皮性病変,または両者が消化管の粘膜面に多発の隆起性病変を形成する病態を指す.これには,①単一臓器(胃または大腸など)にのみ隆起性病変が多発する場合,と,①食道から大腸までの全臓器(全消化管)または複数臓器に,同時性ないし異時性に,隆起性病変が多発(一方の臓器で病変が1つのこともある)する場合とがある.後者は遺伝性疾患であることが多い.本号では,主に後者の消化管ポリポーシスが対象である.その代表的疾患,病変の分布と質,消化管外病変と遺伝性の有無をTable 1に示す.以下,対象とする消化管ポリポーシスについて,最近の知見を含めた歴史的変遷を述べて,本号の序としたい.
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