icon fsr

文献詳細

雑誌文献

胃と腸28巻12号

1993年11月発行

今月の主題 消化管ポリポーシス―最近の知見

主題

Cowden病と結節性硬化症における臨床像と消化管病変

著者: 檜沢一興1 飯田三雄1 八尾隆史2 青柳邦彦1 松本主之1 広田千治1 前田貴司2 藤島正敏1

所属機関: 1九州大学医学部第2内科 2九州大学医学部第2病理

ページ範囲:P.1279 - P.1293

文献概要

要旨 当科で経験したCowden病5例と結節性硬化症2例の臨床像について,消化管病変を中心に検討した.Cowden病では食道glycogenic acanthosisを4例,胃に密在する平滑な過誤腫性ポリープを4例,大腸の多発性腺腫を4例,直腸に集蔟する過誤腫性ポリープを3例に認めた.更に,胃inflammatory fibroid polyp,小腸リンパ管腫,大腸神経節神経線維腫など多彩な腫瘍状病変が認められた.結節性硬化症でも食道の微小隆起や胃過誤腫性ポリープ,大腸平滑筋腫,直腸に集蔟する過誤腫性ポリープや腺腫性ポリープを認めた.両疾患はそれぞれ特異的な多臓器病変がみられる一方,類似した消化管病変を有することから,遺伝性過誤腫性消化管ポリポーシスとして共通の病因が存在する可能性が示唆された.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら