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書評「骨盤臓器のMRI診断」
著者: 平松慶博1
所属機関: 1東邦大学医学部放射線医学第2講座
ページ範囲:P.1333 - P.1333
文献購入ページに移動 今までに多くのMRIに関する著書が出版されたが,一般に著書というものは出版までに長い準備期間が必要であり,殊に画像診断に関するものは出版されたころにはかなりの部分がoutdatedとなってしまっていることが多い.特にMRIに関しては技術の進歩は極めて速く,またその臨床応用もほかの検査法に類をみない速度で進んでいる.1年前の画像が既に古いものに感じられることが多い.
このたび,杉村和朗先生のひたむきな努力で出版された「骨盤臓器のMRI診断」は例外的である.MRIの技術的側面という基礎を扱った第1章において,最近の高速撮像法のトピックスであるKスペースに関する記載も盛り込まれ,また第2章の骨盤の正常解剖においては,各臓器の解剖に関する必要知識がぎっしり入っている.それに続く各臓器のMRI診断の各章では,豊富な臨床例の中から選び抜かれた症例がわかりやすく配されており,しかも必要に応じてCTや超音波像,更に病理標本との対比も行われており,理解しやすい.これから腹部のMRIに取り組もうとしている医師にはもちろん,ある程度MRIの臨床に馴染んでこられた医師にとっても非常に役立つすばらしい教科書である.
このたび,杉村和朗先生のひたむきな努力で出版された「骨盤臓器のMRI診断」は例外的である.MRIの技術的側面という基礎を扱った第1章において,最近の高速撮像法のトピックスであるKスペースに関する記載も盛り込まれ,また第2章の骨盤の正常解剖においては,各臓器の解剖に関する必要知識がぎっしり入っている.それに続く各臓器のMRI診断の各章では,豊富な臨床例の中から選び抜かれた症例がわかりやすく配されており,しかも必要に応じてCTや超音波像,更に病理標本との対比も行われており,理解しやすい.これから腹部のMRIに取り組もうとしている医師にはもちろん,ある程度MRIの臨床に馴染んでこられた医師にとっても非常に役立つすばらしい教科書である.
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