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文献詳細

雑誌文献

胃と腸28巻12号

1993年11月発行

今月の主題 消化管ポリポーシス―最近の知見

主題症例

全大腸にわたるびまん性の過形成性結節を母地として発生した多発大腸癌と腺腫が合併した1例

著者: 久保達哉1 津田純郎2 八尾恒良2 山田豊3 岩下明徳3 山崎宏一4 有馬純孝4 井下俊一5 大隈健司1 伊達弘一1

所属機関: 1町立芦屋中央病院消化器科 2福岡大学筑紫病院消化器科 3福岡大学筑紫病院病理 4福岡大学筑紫病院外科 5町立芦屋中央病院外科

ページ範囲:P.1335 - P.1344

文献概要

要旨 患者は21歳,男性.1991年6月,血便を主訴として来院.直腸にBorrmann2型の進行癌を認め,低位前方切除を施行.術後の切除標本の検索で微小癌および背景粘膜の異常を認めた.残存大腸の内視鏡検査にて,多数の過形成性結節や腺腫が認められ,切除標本と同様の所見で,生検にてGroup 5と診断される病変が認められたため,1992年5月,残存結腸切除術が施行された.大腸全体にびまん性に過形成性結節が1,563個認められ,直腸に1個の進行癌と1個の微小癌,下行結腸に1個の腺癌と1個の過形成性結節内癌を認め,そのほか,異型上皮6個,腺腫26個,過形成性結節内腺腫2個,化生性(過形成性)ポリープ16個を認め,極めてまれな症例と思われた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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