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文献詳細

雑誌文献

胃と腸28巻12号

1993年11月発行

文献概要

今月の主題 消化管ポリポーシス―最近の知見 主題症例

家族集積なく散発性に発症をみた小児の若年性胃腸管ポリポーシスの1例

著者: 垂石正樹1 斉藤裕輔1 柴田好1 綾部時芳1 蘆田知史1 野村昌史1 榮浪克也1 横田欽一1 並木正義1 東百絵2 印鑰史衛2

所属機関: 1旭川医科大学第3内科 2旭川医科大学小児科

ページ範囲:P.1379 - P.1385

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要旨 若年性胃腸管ポリポーシスはまれな疾患であるが,症例の集積と共に癌化の危険性も指摘され,治療上慎重な対応が求められている.本症例は,生後10か月に胃部分切除で胃若年性ポリープと診断され,その後大腸の若年性ポリポーシスが指摘された.2歳6か月ごろから大腸ポリポーシスに伴う貧血,低蛋白血症が出現し補充療法を受けていたが,徐々に成長障害もみられたため,5歳9か月時当科を紹介された.内視鏡的に大腸ポリポーシス切除を繰り返し行った結果,治療開始後から貧血,低蛋白血症の症状は改善し,成長速度も上昇した.その臨床所見,病理学的所見,治療経過を供覧すると共に,本邦報告例の文献的考察を行った.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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