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文献詳細

雑誌文献

胃と腸28巻12号

1993年11月発行

文献概要

今月の主題 消化管ポリポーシス―最近の知見 主題症例

胃過形成性ポリープの大量吐血で発症したPeutz-Jeghers症候群の1例

著者: 宮川恵美子12 鈴木一史3 神津照雄3 軍司祥雄3 山田英夫3 二宮栄一郎3 一瀬雅典3 原田昇3 吉村清司3 落合武徳3 磯野可一3 滝沢義和1 有水昇1

所属機関: 1千葉大学医学部附属病院放射線科 2帝京大学医学部附属市原病院放射線科 3千葉大学医学部第2外科

ページ範囲:P.1393 - P.1396

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要旨 患者は口唇,口腔粘膜,手指に色素沈着を伴う18歳の女性で,吐血および血圧低下のため,当院第2外科に緊急入院となった.出血は胃体部大彎の巨大ポリープからであり,待期的内視鏡的ポリペクトミーが施行された.消化管検索の結果,S状結腸ポリープが指摘され,同様に内視鏡的ポリペクトミーの適応となった.病理組織学的には胃は過形成性ポリープ,S状結腸は過誤腫性ポリープであった.本邦報告144例のPeutz-Jeghers症候群では腸重積,イレウス,腹痛などでの発症が主であり,吐血での発症は検索しえなかった.また,過去10年間の当院第2外科における胃内視鏡検査5,405例中,吐血で発症した胃腫瘍は11例あり,ポリープからの出血は本例のみであった.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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