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文献詳細

雑誌文献

胃と腸28巻12号

1993年11月発行

文献概要

今月の主題 消化管ポリポーシス―最近の知見 主題症例

不全型Peutz-Jeghers症候群の1例

著者: 妹尾恭司1 横山善文1 伊藤誠1 大野眞朋1 春日井邦夫1 加藤直也1 金森俊成1 岡山直司1 遠藤一夫1 城卓志1 武内俊彦1

所属機関: 1名古屋市立大学医学部第1内科

ページ範囲:P.1397 - P.1402

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要旨 患者は47歳,女性.顔色不良を主訴として当科を受診し,著しい貧血を認めた.直腸・十二指腸ポリープ切除および小腸ポリープによる腸重積の手術を受けた既往歴があった.家族歴では,父が肺癌,母が胃癌で死亡.X線・内視鏡検査で胃,十二指腸,小腸および大腸に多発性の過誤腫性ポリープを認めた.小児期に口唇の色素斑を指摘されたことがあったが,成長と共に消褪し,現在,両側頰粘膜に各1個の微小色素斑を残すのみであった.また,四肢末端には色素斑は認められなかった.遺伝歴は不明で,初発例と考えられたが,色素斑および消化管ポリポーシスを認めたため,不全型Peutz-Jeghers症候群と診断した.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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