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文献詳細

雑誌文献

胃と腸28巻13号

1993年12月発行

今月の主題 早期胃癌の内視鏡的根治切除―適応拡大の可能性と限界を探る

主題

切除材料からみた早期胃癌内視鏡的切除の適応拡大の可能性―多施設集計による検討

著者: 大柴三郎1 芦田潔1 田中雅也1 阪口正博1 梅垣英次1

所属機関: 1大阪医科大学第2内科

ページ範囲:P.1421 - P.1426

文献概要

要旨 早期胃癌の内視鏡的絶対治癒切除法の条件は,1回の切除術で癌病巣を完全切除することに加え,リンパ節転移のないことが必須である.この条件を考慮して内視鏡的治癒切除法の適応拡大について多施設集計を含め検討した.リンパ節転移の面からみると分化型m癌のうち30mm以内のⅡa+Ⅱc,30mm以内のⅡbおよびⅡc・Ul(-)群,また低分化型m癌でも30mm以内のⅡbおよびⅡc・Ul(-)群ではn(-)であり,将来の技術面での改良によって適応拡大の可能性が示唆される.このためには切除術式の改良に加え,ワイヤー・ループの絞扼時の滑り止めの工夫や,病巣の正面視のために前方斜視型の利用,側視鏡の開発など内視鏡機器の改良も重要な課題である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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