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文献詳細

雑誌文献

胃と腸28巻13号

1993年12月発行

文献概要

今月の主題 早期胃癌の内視鏡的根治切除―適応拡大の可能性と限界を探る 主題 術後経過からみた早期胃癌内視鏡的根治切除の限界と対策

術後サーベイランスと再発の早期発見

著者: 渥美正英1 児玉正1 上平博司1 加嶋敬1

所属機関: 1京都府立医科大学第3内科

ページ範囲:P.1433 - P.1439

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要旨 早期胃癌に対して内視鏡的切除(ER)を施行した113例を対象として,術後経過における遺残・再発の問題と不完全切除例に対する追加治療について検討した.完全切除71例には遺残・再発は認めなかった.不完全切除42例のうち,遺残・再発が確認されたのは28例(67%)で,ほとんどが3か月以内に判明したが,切除断端(+)および(±)であった2例は,それぞれ6か月後と18か月後に局所再発を認めた.遺残・再発例に対する追加治療として3例に再ER,23例にレーザー照射,3例にヒートプローブの併用を行った結果,レーザー追加照射例に局所再発2例と遺残4例を認めたが,そのほかは最長8年間にわたって癌陰性化が得られている.局所再発例に対しては,再ERおよびレーザー再照射で全例に癌陰性化が得られており,またER後に外科手術を追加した3例には遺残は認めなかった.以上の結果に基づき,再発の早期発見のための術後サーベイランスの方法について若干の考察を加えた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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