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文献詳細

雑誌文献

胃と腸28巻13号

1993年12月発行

今月の主題 早期胃癌の内視鏡的根治切除―適応拡大の可能性と限界を探る

主題研究

早期胃癌に対する新しい治療法―lesion lifting法による腹腔鏡下胃局所切除術

著者: 大上正裕1 熊井浩一郎1 若林剛1 大谷吉秀1 才川義朗1 小川信二1 久保田哲朗1 北島政樹1

所属機関: 1慶應義塾大学医学部外科

ページ範囲:P.1461 - P.1468

文献概要

要旨 われわれは,リンパ節転移がないと判断した胃m癌4例に対して,すべての手技を腹腔鏡下に行った胃局所切除術を施行し良好な成績を得た.われわれの考案したlesion lifting法による自動縫合器を用いた腹腔鏡下胃局所切除術では,病変部をほぼ中央にした径60mm前後の切除標本が全層標本として得られ,十分な組織学的検索が可能であった.切離縁から病変部までの距離も十分に確保することができ,確実な根治術が施行できた.更に,術後の疼痛は軽微であり,早期退院も可能であった.本法は,リンパ節転移がないと考えられる胃m癌に対して,根治性,低侵襲性,臓器温存性を併せ持つ優れた治療法となりうると考える.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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