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文献詳細

雑誌文献

胃と腸28巻13号

1993年12月発行

文献概要

症例

特異な形態を示した横行結腸神経鞘腫の1例

著者: 佐野仁1 後藤和夫1 白木茂博1 岡山安孝1 浜田茂彰1 土田研司1 飯田昌幸1 安藤白二1 滝本一2 伊藤信孝2 伊藤誠3 武内俊彦3 中村隆昭4

所属機関: 1岐阜県立多治見病院消化器科 2岐阜県立多治見病院外科 3名古屋市立大学医学部第1内科 4名古屋市立大学中央臨床検査部

ページ範囲:P.1497 - P.1502

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要旨 患者は44歳,男性.下腹部痛を主訴に来院した.注腸X線検査では横行結腸に有茎性の分葉状隆起性病変を認め,大腸内視鏡検査では腫瘍表面は正常粘膜で覆われていたが,一部に浅い地図状の不整形潰瘍を認めた.生検で神経鞘腫を疑い,横行結腸切除術を施行した.切除標本は病理組織学的に紡錘型細胞の柵状配列と好酸球,肥満細胞の浸潤を認め,免疫組織染色ではS-100蛋白が陽性を示した.以上から神経鞘腫と診断した.大腸神経鞘腫は比較的少なく,なかでも,結腸に発生した症例はまれである.また,形態的に有茎性の分葉状隆起を示した報告は本邦では自験例が初めてであり,貴重な症例と考え,報告した.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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