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書評「死生学のすすめ」
著者: 多田富雄1
所属機関: 1東京大学免疫学
ページ範囲:P.202 - P.202
文献購入ページに移動 脳死,終末期医療,死ぬ権利など医療の中での死が話題を賑わしている.多くは,客観的な死の認定や処理をめぐる医療技術論,法律論に終始しているのに対し,この書物は,主体者である人間の内的な死の感知と受容について,生物学的,精神医学的,社会医学的,そして内省的,哲学的な考察を試みている.
第三者の死については,医療技術論でも扱えるが,主体的な「自己」の死は,同じ視点から自然現象としては扱えない.養老孟司氏の言うように,自分では経験することのない「一人称の死」というのはありえないのである.それでは,人間にとって「自己」の死とは何であろうか.
第三者の死については,医療技術論でも扱えるが,主体的な「自己」の死は,同じ視点から自然現象としては扱えない.養老孟司氏の言うように,自分では経験することのない「一人称の死」というのはありえないのである.それでは,人間にとって「自己」の死とは何であろうか.
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