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特集 早期胃癌1993 序説
早期胃癌の診断と治療のプロセス
著者: 八尾恒良
所属機関: 1福岡大学筑紫病院内科・消化器科
ページ範囲:P.7 - P.8
文献購入ページに移動「胃と腸」が1/4世紀以上にわたって消化管の臨床,特に形態学に取り組み,早期胃癌をはじめ,あらゆる消化管病変の診断と病態について新しい知見を提供しつづけ,臨床のレベル向上に努めてきたという点には,すべての読者の同意が得られることと思う.
しかし,かなり以前から診断学の最先端を走るあまり,新しく消化管の勉強を始めようとする人にとっては難解すぎるという批判もあった.考えてみると,本誌が誕生するきっかけとなった早期胃癌については,長い間それほど新しい知見がないために特集号をまとめるのに苦労し,「早期胃癌診断の反省」,「早期胃癌は変貌したか」,「早期胃癌診断20年の歩み」,などの懐古調の特集も組まれた,もちろん,「早期胃癌の粘膜切除術」,超音波内視鏡を主体とした「胃癌の深達度診断」など最先端の特集も組まれてはいるが,これらを現在の診療にどう組み入れ,どう利用すべきか,という視野に立った特集は組まれていない.
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