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文献詳細

雑誌文献

胃と腸28巻3号

1993年02月発行

文献概要

特集 早期胃癌1993 主題 Ⅴ.早期胃癌の予後

早期胃癌の予後

著者: 笹子三津留1 木下平1 丸山圭一1

所属機関: 1国立がんセンター中央病院外科

ページ範囲:P.139 - P.146

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要旨 早期胃癌の予後に関して局所切除34例を含めた外科切除例1,486例を解析した.死亡例の死因に占める原病死の割合は25%と低率であり,最も多い死因は他臓器の癌であった.この2次癌の発生の問題は今後ますます大きくなると思われる.また,5年以降の再発死亡が全再発死亡中の30%に達することから,早期胃癌においては5年以降もフォローアップが大切であること,予後の評価は5年生存率だけでは不十分であることがわかった.全体の予後では5年生存率,10年生存率各92.2%,85.3%と良好で,sm癌では89.7%,81.2%であったが,他病死を除外すると,sm癌でも96.7%,91.9%と癌の中では極めて予後の良い癌であると言える.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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