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文献詳細

雑誌文献

胃と腸28巻3号

1993年02月発行

特集 早期胃癌1993

ノート

早期胃癌の再発例

著者: 佐野武1 小堀鷗一郎1 武藤徹一郎1

所属機関: 1東京大学医学部第1外科

ページ範囲:P.173 - P.176

文献概要

要旨 早期胃癌の再発に関して,21論文を集め検討を加えた.術死・非治癒切除・残胃再発を除くと,12,481例中1.9%の再発死亡が報告されていた.他臓器の癌を含む他病死が,これを上回る10.9%にみられた.原発病変の深達度,組織型,リンパ節転移の有無が,再発に有意な関連を示した.特にリンパ節転移陽性の症例,および肉眼型が隆起・陥凹の混合型を呈する分化型癌症例は,比較的高い再発率を示しており,これらの特徴を有する早期胃癌に対しては,何らかの補助療法を行う価値があると考えられる.論文中に個々の症例提示がなされた109例について再発形式をみると,分化型癌では血行性転移が,未分化型癌では局所・腹膜再発が多かった.リンパ節転移の有無は,再発形式と無関係であった.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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