icon fsr

文献詳細

雑誌文献

胃と腸28巻5号

1993年04月発行

今月の主題 腸管アフタ様病変

主題

腸管アフタ様病変の鑑別―大腸の急性炎症を中心に

著者: 林繁和1

所属機関: 1名古屋擁済会病院消化器科

ページ範囲:P.419 - P.428

文献概要

要旨 急性炎症における大腸のアフタ様病変の特徴を薬剤性大腸炎38例,感染性腸炎13例,原因不明な腸炎22例を対象として検討した.女性に多く,30歳代で好発したが薬剤性では高年齢層にもかなりみられた.X線検査では約半数に小透亮像を認めるにすぎず,診断には内視鏡検査が有用であった.内視鏡的には,病変は薬剤性および原因不明例では円ないし類円形,細菌性では不整形のことが多く,薬剤性では細菌性および原因不明例に比し密在し,紅量の発赤が高度という傾向がみられたが,確定診断には薬剤投与歴や細菌学的所見が重要であった.原因不明例ではCrohn病などの炎症性腸疾患と鑑別するために,治癒するか確診がつくまで経過を追う必要がある.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら