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文献詳細

雑誌文献

胃と腸28巻5号

1993年04月発行

文献概要

症例

短期間に急速にX線所見が変化したびまん浸潤型大腸癌の1例

著者: 小泉浩一1 長谷康二1 坂谷新1 甲斐俊吉1 石橋智子1 竹腰隆男1 丸山雅一1 藤井彰1 太田博俊2 上野雅資2 佐藤幹則2 吉野正興3 柳沢昭夫4 加藤洋4

所属機関: 1癌研究会附属病院内科 2癌研究会附属病院外科 3松井外科病院内科 4癌研究所病理部

ページ範囲:P.479 - P.485

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要旨 X線所見上,23日間に急速な変化を来した横行結腸のびまん浸潤型大腸癌の1例を経験した.患者は34歳,男性.主訴は右下腹部痛.初回注腸X線検査は,潰瘍浸潤型大腸癌とみなすべき所見であったが,23日後には,病変口側の軽度の壁硬化所見が高度の伸展不良となり,明らかなびまん浸潤型に変化した.生検の組織学的所見は中分化腺癌で,右半結腸切除術が施行された.病理組織学的所見はリンパ管侵襲の強い中分化腺癌であった.術後112日でリンパ節への転移再発を来した.びまん浸潤型大腸癌の発育・進展様式を考えるうえで示唆に富む症例と考えられた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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