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文献詳細

雑誌文献

胃と腸28巻6号

1993年05月発行

今月の主題 大腸腫瘍切除後の経過追跡

主題

大腸腺腫摘除後は癌のハイリスクか

著者: 沢田俊夫1 渡辺聡明1 武藤徹一郎1

所属機関: 1東京大学医学部第1外科

ページ範囲:P.503 - P.509

文献概要

要旨 サーベイランスを施行した111例,延べ551回の全大腸内視鏡検査(1972~1991年)を対象として,異時性大腸癌,大腸腺腫の発生とその期間について検討を加えた.異時性大腸癌の発生はG2腺腫から2例3病変,G3腺腫とG4腺腫(m癌)から各1例の合計4例(3.6%)5病変で認められ,その期間は平均3.4年であった.また頻度はG2腺腫で低く(2.7%),G3腺腫(5.3%),m癌(6.7%)でやや高かった.経過が2年未満で異時性腺腫が発生する頻度は極めて低く(7.7%),4年未満では46.7%で出現し,4年以上では70%以上で発生した.いったん消失してから第2の腺腫が発生するまでの期間は3年10か月±2年4か月であり,通常の腺腫摘除後には3~4年に1回のサーベイランスを施行すればよいことがわかった.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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