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文献詳細

雑誌文献

胃と腸28巻6号

1993年05月発行

文献概要

症例

びまん性粘膜下異所腺に合併した多発早期胃癌の1例

著者: 後藤裕夫1 望月亮三1 兼松雅之1 森省一郎1 井上明美1 飯沼元1 曽根康博1 鈴木雅雄1 土井偉誉1 東健一郎2 広瀬一2 下川邦泰3 池田庸子3

所属機関: 1岐阜大学医学部放射線科 2岐阜大学医学部第1外科 3岐阜大学医学部臨床検査医学

ページ範囲:P.581 - P.592

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要旨 患者は73歳,男性.胃集検で体上部後壁に多発する隆起性病変を指摘され,精密検査を目的として来院.X線・内視鏡検査により,びまん性粘膜下異所腺に合併して早期胃癌3病巣と胃腺腫2病巣を発見した.胃全摘術を施行し,標本を全割して行った病理組織学的検索では胃腺腫の1病巣が高分化型腺癌に診断を改められ,早期胃癌4病巣と胃腺腫1病巣に加えて,微小Ⅱb3病巣が発見され,合計早期胃癌7病巣と胃腺腫1病巣が証明された.びまん性粘膜下異所腺の診療に際しては胃癌の合併,中でも多発胃癌に十分に注意する必要があると考えられた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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