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文献詳細

雑誌文献

胃と腸28巻7号

1993年06月発行

文献概要

今月の主題 十二指腸腫瘍 主題

十二指腸悪性腫瘍の内視鏡診断

著者: 横山正1 斉藤大三1 近藤仁1 城戸正開1 細川浩一1 白尾国昭1 横田敏弘1 山口肇1 小黒八七郎1 石川勉2 牛尾恭輔2 落合淳志3 広橋説雄3 吉田茂昭4

所属機関: 1国立がんセンター中央病院内科 2国立がんセンター中央病院放射線診断部 3国立がんセンター研究所病理部 4国立がんセンター東病院内科

ページ範囲:P.641 - P.649

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要旨 1971年から1991年の21年間に経験した十二指腸悪性病変128例の内視鏡像,診断経過などから,診断,殊に質的診断における問題点の所在あるいは今後の対応などについて検討した.膵癌の直接浸潤や肺癌の転移など転移浸潤性病変の場合,悪性の診断は容易であった.乳頭部以外の原発性十二指腸癌10例中,進行癌8例は膵癌の直接浸潤との鑑別が問題となり,早期癌の発見には良性病変との鑑別や腺腫内癌に対する確実な診断が必要であった.腺腫のうち,家族性大腸ポリポーシス合併例の1例は4年8ヶ月の経過で1/3周性の巨大な病変になったが,切除材料でも癌巣は認められず,腺腫のまま大型化する病変の存在が推察された.またカルチノイドの肉眼診断は困難で生検診断に頼らざるをえなかった.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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