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文献詳細

雑誌文献

胃と腸28巻7号

1993年06月発行

文献概要

症例

Ⅱa+Ⅱc型の形態を呈した上行結腸原発早期悪性リンパ腫の1例

著者: 木田英也1 吉村平2 飯田俊雄1 赤坂義和1 天野一之1 矢野隆嗣1 藤森健而1 大野敏之3 長野正4

所属機関: 1済生会松阪総合病院外科 2三重大学医学部臨床検査医学 3三重大学医学部第2内科 4済生会松阪総合病院内科

ページ範囲:P.717 - P.723

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要旨 患者は49歳,男性.検診で便潜血陽性を指摘され来院.注腸X線検査では上行結腸に扁平な隆起性病変を認め,大腸内視鏡検査では同部位にⅡa+Ⅱc型の腫瘍が認められ,生検で悪性リンパ腫と診断された.理学的には表在のリンパ節腫大はなく,CTや超音波検査でも腹腔内リンパ節腫大や肝脾腫はみられなかった.上行結腸原発悪性リンパ腫の診断で右半結腸切除を施行した.摘出標本では上行結腸に15×12mm大のⅡa+Ⅱc型の腫瘍を認め,組織学的には粘膜固有層,粘膜下層に浸潤したnon-Hodgkin's lymphoma,diffuse,mediurn-sized cell typeであった.免疫組織化学染色ではCD21,IgM,λで陽性を示し,B cell由来であった.大腸原発の早期悪性リンパ腫の形態について若干の考察を加えた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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