icon fsr

文献詳細

雑誌文献

胃と腸28巻8号

1993年07月発行

文献概要

今月の症例

2.孤在性腸結核の1例

著者: 中野浩1 上村守生2

所属機関: 1藤田保健衡生大学消化器内科 2豊田地域医療センター内科

ページ範囲:P.739 - P.741

文献購入ページに移動
 〔患者〕50歳,女性.入院1年前より軟便が続いていた.1991年7月6日注腸X線検査を受け,異常所見を指摘され,7月23日入院した.40歳ごろより軽度の貧血を指摘されていたが,既往歴に特記すべきことはない.体温36.3℃,腹部触診上,異常所見を認めなかった.検査成績では赤血球390×104/ml,血色素量9.9g/dlと軽度の貧血を認め,血沈は1時間値50mmと亢進していた.CRPは4.4mg/dl(0.7mg/dl>)と高値を示した.総蛋白6.7g/dl,アルブミン3.6g/dl,GOT9mU/ml,GPT6mU/ml,コリンエステラーゼ2,700mU/ml,総コレステロール225mg/dlであった.便培養では結核菌陰性であった.ツベルクリン反応は13×13/23×23mm(硬結あり)で陽性.胸部X線像上,異常所見を認めなかった.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?