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文献詳細

雑誌文献

胃と腸28巻8号

1993年07月発行

文献概要

今月の主題 大腸癌存在診断の実態―m癌を除く 主題

免疫学的便潜血テスト陰性大腸癌の特徴

著者: 光島徹1 井熊仁1 井上明美1 永谷京平1 南原好和1 斎藤圭治1 野崎益司1 今西幸一1 村井正一郎1 大庭章義1 栄枝弘司1 清水久和2 小久保武3

所属機関: 1亀田総合病院消化器内科 2亀田総合病院外科 3亀田総合病院病理

ページ範囲:P.823 - P.831

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要旨 全大腸内視鏡検査当日の朝採取した便に対して逆受け身赤血球凝集法(以下RPHA)による便潜血テストが実施された深達度sm以深の単発大腸癌103症例に対して,免疫学的便潜血テスト陰性大腸癌の特徴を明らかにするために,病巣の存在部位,大きさ(最大径),深達度,肉眼形態などについてRPHA陽性率(感度)の検討を行った.最も強い関連性を示したのは病巣の大きさであり,特に最大径10mm以下の5病巣ではRPHA感度0,11mm以上20mm以下の16病巣では38%であったのに対し,21mm以上30mm以下の20病巣では75%と,統計学的に20mmを境にして有意差が認められた.すなわち大腸癌診断法としての免疫学的便潜血テストは,20mmを越える大腸癌には有用であるが,20mm以下の病巣ではたとえ進行癌であっても過半数が偽陰性となる可能性が高いことが示唆された.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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