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今月の症例
2.食道表在癌(sm)の1例
著者: 門馬久美子1 吉田操2 川村徹3 加藤久人4
所属機関: 1東京都立駒込病院内科 2東京都立駒込病院外科 3東京都立駒込病院病理科 4早期胃がん検診協会
ページ範囲:P.12 - P.15
文献購入ページに移動〔食道X線所見〕食道造影では,胸部中部食道後壁に長径2cm,横径1/3周程度の比較的境界明瞭な陥凹性病変が見られ,粗大顆粒状の周囲隆起を伴っていた.側面像で壁変形が見られ,中央部は周囲より高度な壁不整と変形を呈していた.空気大量の正面像でバリウム斑として描出されている陥凹部分は,深達度m2以上と推定された.更に,Fig. 1aのA,Bの明瞭な顆粒と辺縁隆起で囲まれたやや深い陥凹部分はsm浸潤が疑えた.この所見は,空気量を減らし病変周囲の縦ひだを描写することで明瞭になると思われた.Fig. 1cはA,B付近の側面像で,病変全体の示す伸展不良からsm2~3と推定できた.
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