文献詳細
今月の主題 表面型大腸腫瘍―肉眼分類を考える
主題 2.微小な腫瘍の肉眼分類について a.内視鏡の立場から
微小な大腸腫瘍の肉眼形態
著者: 工藤進英1 中嶋孝司1 日下尚志1 飯沼元1 高木篤1 柴田裕1 今井靖1 阿部陽一郎1
所属機関: 1秋田赤十字病院胃腸センター
ページ範囲:P.27 - P.36
文献概要
微小な癌を含めて,腫瘍の肉眼分類1)(Fig. 1)を規定し各腫瘍を類型化することは,腫瘍の生物学的,病理学的特性を判断するうえで重要なことである.また,診断した腫瘍が腫瘍の発育進展の中のどのレベルで診断され治療されているかを把握することは大切である.
早期胃癌で行われた肉眼形態分類は大腸においても同様に意義があると考えられる.しかも大腸においては,5mm以下でも隆起型か陥凹型かを厳密に区別することは非常に大事であり,治療に直結する重要な問題である.両者において腫瘍の発育進展が全く異なり,自ずと臨床的扱いが異なってくるからである.
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