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今月の主題 表面型大腸腫瘍―肉眼分類を考える 主題 2.微小な腫瘍の肉眼分類について a.内視鏡の立場から
微小な大腸腫瘍における肉眼分類上の問題点
著者: 多田修治1 松本主之1 八尾隆史2 青柳邦彦1 桑野恭行1 黒木文敏1 古賀秀樹1 飯田三雄3 藤島正敏1
所属機関: 1九州大学医学部第2内科 2九州大学医学部第2病理 3川崎医科大学内科消化器部門Ⅱ
ページ範囲:P.45 - P.50
文献購入ページに移動近年,大腸のX線・内視鏡検査の診断能向上によって,数多くの微小な上皮性腫瘍が発見され,その臨床病理学的特徴も次第に明らかになりつつある1)2).特に,表面型腫瘍は隆起型と比較して,微小サイズより担癌率およびsm浸潤率が高く3)4),臨床的に重要な病変と考えられる.しかし,表面型腫瘍の定義は施設によって異なっていること,および微小な腫瘍性病変の肉眼分類が統一されていないこと5)は,これらの病変を論じるうえで重大な問題点となっている.本稿では微小な大腸上皮性腫瘍の肉眼分類の臨床的意義を知るため,最大径5mm以下の腺腫と早期癌を対象として,臨床所見と病理所見を比較検討し,肉眼分類の問題点について考察した.
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