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文献詳細

雑誌文献

胃と腸29巻11号

1994年10月発行

今月の症例

1.早期十二指腸球部癌の1例

著者: 妹尾恭司1 横山善文1 城卓志1 伊藤誠1

所属機関: 1名古屋市立大学第1内科

ページ範囲:P.1110 - P.1111

文献概要

 〔患者〕71歳,男性.1985年に検診の上部消化管X線検査で十二指腸球部の小隆起を指摘されたが放置していた.1992年8月,近医のX線検査で同部位に大小2個の隆起性病変を認め,精査のため当科を紹介された.自覚症状は特になかった.

 〔十二指腸X線所見〕十二指腸球部腹臥位圧迫像(Fig. 1a)では,球部前壁に境界明瞭な径20mmの表面に溝状陥凹のある隆起性病変(A病変)と,それに接して径7mmの表面平滑な隆起性病変(B病変)を認めた.仰臥位第1斜位二重造影像(Fig. 1b)によるA病変の側面像では口側はなだらかな,肛門側はやや急峻な立ち上がりを示していたが,側面変形は認められなかった。仰臥位正面二重造影像(Fig. 1c)では病変が正面像として投影され,肛門側の境界は明瞭であったが,口側には丈の低い扁平隆起が連続し境界が不明瞭となっていた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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