文献詳細
今月の症例
文献概要
〔患者〕71歳,男性.1985年に検診の上部消化管X線検査で十二指腸球部の小隆起を指摘されたが放置していた.1992年8月,近医のX線検査で同部位に大小2個の隆起性病変を認め,精査のため当科を紹介された.自覚症状は特になかった.
〔十二指腸X線所見〕十二指腸球部腹臥位圧迫像(Fig. 1a)では,球部前壁に境界明瞭な径20mmの表面に溝状陥凹のある隆起性病変(A病変)と,それに接して径7mmの表面平滑な隆起性病変(B病変)を認めた.仰臥位第1斜位二重造影像(Fig. 1b)によるA病変の側面像では口側はなだらかな,肛門側はやや急峻な立ち上がりを示していたが,側面変形は認められなかった。仰臥位正面二重造影像(Fig. 1c)では病変が正面像として投影され,肛門側の境界は明瞭であったが,口側には丈の低い扁平隆起が連続し境界が不明瞭となっていた.
〔十二指腸X線所見〕十二指腸球部腹臥位圧迫像(Fig. 1a)では,球部前壁に境界明瞭な径20mmの表面に溝状陥凹のある隆起性病変(A病変)と,それに接して径7mmの表面平滑な隆起性病変(B病変)を認めた.仰臥位第1斜位二重造影像(Fig. 1b)によるA病変の側面像では口側はなだらかな,肛門側はやや急峻な立ち上がりを示していたが,側面変形は認められなかった。仰臥位正面二重造影像(Fig. 1c)では病変が正面像として投影され,肛門側の境界は明瞭であったが,口側には丈の低い扁平隆起が連続し境界が不明瞭となっていた.
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