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文献詳細

雑誌文献

胃と腸29巻11号

1994年10月発行

今月の主題 大腸sm癌の細分類とその意義

主題

大腸sm癌の細分類(浸潤度分類)とその問題点

著者: 味岡洋一1 渡辺英伸1 小林正明1 前尾征吾2 吉田光宏1 斉藤英俊1 佐々木正貴1

所属機関: 1新潟大学医学部第1病理 2大分医科大学第1外科

ページ範囲:P.1117 - P.1125

文献概要

要旨 大腸sm癌の浸潤度分類の概要を述べ,その問題点について検討,考察した.現行のsm癌浸潤度分類は,相対値による分類,sm浸潤量絶対値による分類,sm深達レベルによる分類に大別される.相対値による分類と,sm浸潤量絶対値による分類には,浸潤度判定の基準線の規定に問題があり,その客観性(再現性)の向上のためには,粘膜内癌部とsm浸潤部の判定を明確かつ具体的に行う必要がある.また,相対値による分類には,肉眼型や病変の大きさにより,同じsm浸潤量でも浸潤度判定が異なるという問題がある.各浸潤度分類間でリンパ節転移との相関性,リンパ節転移リスクに対する絶対安全領域の設定,について比較検討した結果,sm浸潤量絶対値に基づく浸潤度分類が,内視鏡的摘除大腸sm癌の追加腸切除適応を決めるうえで最も有用な分類であると考えられた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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