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文献詳細

雑誌文献

胃と腸29巻11号

1994年10月発行

今月の主題 大腸sm癌の細分類とその意義

主題

偽浸潤(pseudoinvasion)―私の考え方と真の浸潤との鑑別点について

著者: 岩下明徳1

所属機関: 1福岡大学筑紫病院病理

ページ範囲:P.1126 - P.1127

文献概要

 一般に腫瘍の良・悪性の診断は,腫瘍の細胞異型・構造異型,発育形式(浸潤性か膨張性か),および転移などの性状を総合して行われている.腫瘍の異型度がどうであれ,周囲組織への浸潤や転移があれば,その腫瘍は悪性腫瘍と判定される.

 大腸上皮性腫瘍の病理組織診断に際しても,粘膜下層への浸潤という現象は,その腫瘍を悪性と判断するためのより客観的で重要な所見であることに変わりはない.それゆえに,病理医が粘膜内腫瘍組織の異形度のみでは良・悪性の鑑別に難渋するような症例に遭遇した場合,腫瘍のどこかに浸潤像を見出そうと努力するわけである。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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