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文献詳細

雑誌文献

胃と腸29巻11号

1994年10月発行

文献概要

研究

内視鏡的粘膜切除後に外科手術が行われた早期胃癌症例の検討―胃癌研究会内視鏡治療委員会報告

著者: 大柴三郎1 芦田潔1 田中雅也1 奥田茂2 小黒八七郎3 加藤洋4 喜納勇5 髙木國夫6 竹腰隆男7 多田正弘8 中村恭一9 馬場保昌7 浜田勉10 比企能樹11 藤田力也12 丸山圭一13 丸山雅一14 三隅厚信15 望月福治16 八尾恒良17 井口潔18 白壁彦夫19 西満正20

所属機関: 1大阪医科大学第2内科 2大阪府立成人病センター 3国立がんセンター中央病院内科 4癌研究会研究所病理 5浜松医科大学第1病理 6林外科病院 7癌研究会付属病院内科 8山口大学医学部第1内科 9東京医科歯科大学医学部第1病理 10社会保険中央総合病院消化器内科 11北里大学東病院外科 12昭和大学藤が丘病院内科 13国立がんセンター中央病院外科 14癌研究付属病院検診センター 15熊本大学医学部第2外科 16仙台市医療センター仙台オープン病院 17福岡大学筑紫病院消化器内科 18九州大学 19順天堂大学 20癌研究会付属病院

ページ範囲:P.1162 - P.1170

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要旨 胃癌研究会の内視鏡治療委員会では,内視鏡的粘膜切除(EMR)後に外科的切除を受けた早期胃癌106例を集計し,EMR標本と外科標本との評価の関連性を検討した.EMR標本のm癌のうち,粘膜断端癌陰性では外科標本に癌の遺残はなく,断端陽性例では75%に癌遺残がみられ,25%には癌遺残はみられなかった.また,sm癌の粘膜下層断面癌陽性例でも遺残のない症例もみられたが,56%に癌遺残がみられることから完全切除の目的で焼灼効果に期待することはできない.また,分割切除あるいは追加切除例においても遺残が認められた.m癌ではいずれもn0,ly0,v0であったのに対し,sm癌ではly(+)またはv(+)がみられた.したがって,単回の一括完全切除が得られるm癌で,断端陰性と判定できる症例は完全治癒と考えられる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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