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文献詳細

雑誌文献

胃と腸29巻11号

1994年10月発行

症例

横行結腸の顆粒細胞腫の1例

著者: 山田豊1 岩下明徳2 永田康太郎2 竹村聡2 津田純郎1 植木光彦1 松井敏幸1 八尾恒良1 丸田治生3

所属機関: 1福岡大学筑紫病院病理 2福岡大学筑紫病院消化器科 3丸田医院

ページ範囲:P.1171 - P.1175

文献概要

要旨 患者は54歳,男性.主訴は腹痛.注腸X線および内視鏡検査で横行結腸に15×10mm,山田Ⅲ型,表面平滑で黄白色の粘膜下腫瘍を認めた.摘除された腫瘍の表面にびらんはなく,割面は黄色調充実性であった.腫瘍組織は主として粘膜下層に存在し,比較的大型の多角形細胞の小胞巣状増殖から成っていた.各々の腫瘍細胞は好酸性微細顆粒状の豊富な細胞質と,小型の類円形濃染核を有しており,その細胞質はS-100蛋白に陽性であった.以上の所見に加え腫瘍細胞の異型性は軽く多形性はないことから,良性の顆粒細胞腫と診断された.大腸に発生した顆粒細胞腫はまれであり,本邦報告15例に自験例を加えた16例について若干の文献的考察を加えた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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