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文献詳細

雑誌文献

胃と腸29巻11号

1994年10月発行

症例

S状結腸の巨大炎症性ポリープの1切除例

著者: 八木一芳1 柳雅彦1 前田裕伸1 市田文弘2 佐々木正貴3 篠川主3 鰐渕勉3 佐藤巌3 原田武4 谷達夫5 岩渕三哉6

所属機関: 1南部郷総合病院内科 2富山赤十字病院内科 3南部郷総合病院外科 4新潟大学医学部第3内科 5新潟大学医学部第1外科 6新潟大学医学部第1病理

ページ範囲:P.1176 - P.1180

文献概要

要旨 患者は42歳,男性.便潜血陽性を指摘され来院.大腸内視鏡検査でS状結腸に粗大結節状で斑状発赤を伴う有茎性の巨大ポリープを認めた.表面および起始部の性状から上皮性腫瘍は否定的で,生検でも非腫瘍性粘膜であった.超音波内視鏡では粘膜下層である第3層がポリープ内部に入り込む所見を認めた.以上からinflammatory fibroid polypと診断し,部分的大腸切除術を施行した.切除標本の肉眼所見は長さ55mm,径30×23mmの有茎性のポリープであった.病理組織学的には,非腫瘍性上皮とびまん性慢性炎症細胞浸潤を有する粘膜を主体として形成され,特異的炎症所見も認められないことから,巨大な炎症性ポリープと診断された.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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