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文献詳細

雑誌文献

胃と腸29巻12号

1994年11月発行

文献概要

今月の主題 大腸sm癌の細分類とその臨床 主題

大腸sm癌の細分類に基づいた局所的治療法の選択

著者: 吉川宣輝1 柳生俊夫1 三嶋秀行1 池田昌弘2 竹田雅司3 倉田明彦3

所属機関: 1国立大阪病院外科 2国立大阪病院消化器科 3国立大阪病院病理部

ページ範囲:P.1287 - P.1292

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要旨 自験の大腸sm癌238症例とそのうちのリンパ節転移・再発18例を分析し,大腸sm癌の局所的治療の適応を検討した.脈管侵襲は転移・再発と有意の関連を示し,sm浸潤度,先進部組織型も関連が示唆された.これら3因子による転移・再発率の解析では,脈管侵襲のないsm1症例,先進部高分化症例には転移・再発例は認めなかった.また,脈管侵襲のないsm2,sm3症例の2.5%にのみ転移.再発を認めた.一方,脈管侵襲を伴うsm2,sm3症例の転移・再発率は20.6%,脈管侵襲を伴う先進部中分化症例の転移・再発率は21.1%の高率に達した.今回の検討から,sm癌の追加腸切除の基準として癌先進部の病理所見の重要性が強調された.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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