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今月の症例
1.深部浸潤を呈したⅡa+Ⅱc型早期胃癌の1例
著者: 小泉和三郎1 近藤一英1 石井圭太1 上杉秀永1 三富弘之1 西元寺克禮1
所属機関: 1北里大学東病院内科
ページ範囲:P.1350 - P.1351
文献購入ページに移動〔胃X線所見〕幽門前庭部大彎寄りの圧迫像(Fig. 1)に1.5×1.5cm大のドーナツ状の透亮像を認める.中央のバリウムの溜まりはかなり厚く,よく見るとその内部には一部結節状の透亮像がみられる.また,大彎側には辺縁隆起の一部に浅いバリウムの溜まり像が認められ,中央部の陥凹からのはみ出し像として捉えられる.辺縁隆起部の粘膜模様はやや粗大であるが,比較的規則正しい胃小区模様を保っている.口側から引き込まれる1本の粘膜ひだはそのまま辺縁隆起部に連続し,bridging fold様の所見を示している.腹臥位二重造影像(Fig. 2)では,明らかな辺縁の伸展不良はなく,病変も限局し,その境界は明瞭で,辺縁隆起の表面粘膜模様は健常部と同様である.前壁寄りにわずかなバリウム斑のはみ出し像がみられる.
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