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今月の主題 上部消化管病変の特徴からみた全身性疾患 序説
上部消化管病変の特徴からみた全身性疾患
著者: 飯田三雄1
所属機関: 1川崎医科大学内科(消化器Ⅱ)
ページ範囲:P.1355 - P.1356
文献購入ページに移動Cowden病は,皮膚,口腔粘膜,甲状腺,乳腺,子宮,卵巣などの全身諸臓器に過誤腫性病変を呈する遺伝性疾患であるが,最近ポリポーシス症候群として認識されるようになった.ポリープは全消化管に分布するが,食道と胃に最も明瞭に認められる.本症では中年期以降に高率に内臓悪性腫瘍を合併するので,その早期診断の意義は大きい.従来診断指標として重視されてきた皮膚粘膜病変が軽微な症例も存在することから,上部消化管病変の特徴像の認識が早期発見のうえで極めて重要と考えられる.事実,筆者ら6)が経験した本症5例はいずれも特徴的な上部消化管病変を有しており,それを契機に本症と診断された.
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