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文献詳細

雑誌文献

胃と腸29巻13号

1994年12月発行

文献概要

今月の主題 上部消化管病変の特徴からみた全身性疾患 主題症例 食道・胃・十二指腸病変が発見の契機となった全身性疾患

食道カンジダ症で確診されたAIDSの1例

著者: 山田義也1 門馬久美子1 榊信廣1 吉田操2 小池盛雄3 味沢篤4 倉禎二5

所属機関: 1東京都立駒込病院内科 2東京都立駒込病院外科 3東京都立駒込病院病理科 4東京都立駒込病院感染症科 5日本医科大学内視鏡科

ページ範囲:P.1422 - P.1424

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要旨 HIV(human immunodeficiency virus)感染症は,本邦においても徐々に患者数の増加がみられている.1994年6月現在,本邦のHIV感染症者は3,389人,そのうちAIDS(acquired immunodeficiency syndrome)患者は764人である.数年前までは,入院患者の約70%が同性愛者であり,残りが血友病患者や輸血による感染者であったため,特殊なグループの病気と考えられていた.しかし,近年になって異性愛者の患者数が増加し,一般的なSTD(sexually transmitted disease)として考えられるようになってきた.患者自身はHIV抗体の検査を受けず,自分自身が陽性と知らずに生活し,消化器病変と共にAIDSを発症する例もみるようになった.上部消化管内視鏡施行時に発見され,食道カンジダ症の精査中に確診されたAIDS症例の1例を提示する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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