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文献詳細

雑誌文献

胃と腸29巻13号

1994年12月発行

文献概要

今月の主題 上部消化管病変の特徴からみた全身性疾患 主題症例 食道・胃・十二指腸に特徴的な所見を認めた全身性疾患

十二指腸に特徴的な所見を認めた急性型adult T-cell leukemia(ATL)の1例

著者: 畠山定宗12 中村栄治1 植木光彦1 中林正一2 櫻井俊弘2 松井敏幸2 八尾恒良2 竹村聡3 八尾建史3 岩下明徳3 武石明治4

所属機関: 1福岡県済生会二日市病院内科 2福岡大学筑紫病院消化器科 3福岡大学筑紫病院病理 4武石医院

ページ範囲:P.1457 - P.1462

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要旨 患者は34歳,男性.心窩部痛,腹部膨満を主訴に来院.表在リンパ節腫脹,肝脾腫を伴い,腹部超音波検査で腹腔内リンパ節腫大を認めた.血液検査では異型リンパ球を伴う白血球増多,LDH,血清カルシウムの高値がみられた.消化管検査では胃幽門部に軽度のびらん,十二指腸球部~第2部にかけて大小の周辺隆起を伴う表面赤褐色調のⅡa+Ⅱc様病変が多発していた.また,空腸から回腸には中心陥凹を有する小隆起が多発し,回腸末端には潰瘍性病変が認められた.以上から,ATLの消化管病変と診断した,本症例は十二指腸,小腸主体の消化管浸潤を呈したATLの1症例であり,特に十二指腸に特徴的な所見を認めたため報告した.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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