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文献詳細

雑誌文献

胃と腸29巻2号

1994年02月発行

今月の主題 胃良・悪性境界病変の生検診断と治療方針

主題

胃良・悪性境界領域病変の経過と治療方針

著者: 馬場保昌1 冨松久信12 亀尾紳一1 武本憲重1 清水宏1 加来幸生1 竹腰隆男1 尾形悦郎1 中島聰總3 加藤洋4 柳沢昭夫4

所属機関: 1癌研究会附属病院内科 2早期胃がん検診協会 3癌研究会附属病院外科 4癌研究会附属病院研究所病理

ページ範囲:P.169 - P.183

文献概要

要旨 生検診断でGroupⅢであった321例を対象に,生検診断推移と切除法を検討し,治療方針について考察した.全対象例321例の64.2%が切除治療を施行されていた.切除例の76.2%は内視鏡的単独切除であった.大きさは,1cm以下が最も多く60.7%を占め,1cm以下の約50%が内視鏡的切除治療を施行されていた.異型上皮巣に対する治療方針を以下のように結論した.①陥凹型は外科手術を第1の選択とする必要がある,②1cm以下の病変は,原則として経過観察を行い,生検組織診断の変化に注意する,③1cm前後のものは内視鏡的切除の適応である,④2cmより大きい病変では,癌に準拠した治療法を選択すべきである,⑤異型上皮巣を有する胃は同一胃内の他部位に異型上皮あるいは癌の合併に注意し,局所治療のみにとらわれず胃臓器としての治療を志向する必要がある.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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