文献詳細
今月の症例
2.胃粘膜下囊胞上のⅡc型早期胃癌
著者: 細川治1 渡辺国重1 津田昇志1 森川俊洋2
所属機関: 1福井県立病院外科 2森川内科クリニック
ページ範囲:P.254 - P.255
文献概要
〔胃X線所見〕背臥位二重造影像(Fig. 1)では幽門前庭部後壁に径2cm程度の隆起が認められた.この隆起の小彎側に辺縁が蚕食状を呈する陥凹性病変が存在し,陥凹底には小結節が認められた.また,陥凹の肛門側で小彎側から隆起に向かってbridging foldが連なっている.やや第2斜位(Fig. 2)として隆起の肛門側にバリウムを溜めると,隆起の立ち上がりが比較的急峻であることがわかる.更に圧力を加えると(Fig. 3),隆起はやや形態を変え,軟らかく,2つの結節で構成されていることが判明した.
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