今月の主題 食道粘膜癌―新しい病型分類とその診断
主題
食道粘膜癌の内視鏡診断―見つけ出し診断,質的診断,病型分類について
著者:
幕内博康12
三富利夫1
田島知郎1
佐々木哲二1
徳田裕1
町村貴郎1
水谷郷一1
島田英雄1
菅野公司1
千野修1
西隆之1
田中曜1
大森泰2
重田廣昌2
日比紀文2
熊谷義也3
所属機関:
1東海大学医学部第2外科
2慶應がんセンター
3クマガイサテライトクリニック
ページ範囲:P.319 - P.326
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要旨 食道粘膜癌はどのようにしたら内視鏡検査で発見できるか,食道粘膜癌の鑑別診断と深達度診断,更に食道粘膜癌の新しい病型分類について述べた.食道粘膜癌の発見には,食道内を洗浄して観察し,ヨード染色をhigh risk groupを中心に頻用する.食道粘膜癌と鑑別すべきものに,hyperkeratosis,papilloma,dysplasia,良性びらんなどがある.また,深達度をm1,m2,m3に分け,それぞれの内視鏡所見につき述べた.更に,食道粘膜癌を早期癌として0型とし,0-a,0-b,0-cの3型に分類し,粘膜下層以下に浸潤するものを進行癌として1~4型に分類する新しい病型分類を呈示した.