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文献詳細

雑誌文献

胃と腸29巻5号

1994年04月発行

文献概要

今月の症例

1.ルーチンX線検査で診断した微小な陥凹型早期大腸癌の1例

著者: 松永厚生1 望月福治1 安藤正夫1

所属機関: 1仙台市医療センター消化器内科

ページ範囲:P.378 - P.379

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〔患者〕58歳,男性.現病歴:1991年に内視鏡的大腸ポリープ切除術を行い,1年後のfo1low-upの注腸X線検査で横行結腸に陥凹型病変像が得られた.内視鏡検査で,陥凹型病変と診断したものである.自覚症状は特にない.

〔大腸X線所見〕外来のルーチンX線検査で横行結腸に,周辺に辺縁のシャープさに欠ける淡い透亮像を伴うほぼ円形のバリウム斑を認める(Fig. 1a).大きさはバリウム斑部分が2mm,透亮像部分も含めると5mmである.ちなみに空気量は腸管が十分伸展される量であり,fine network patternが描出されている.Fig. 1bは精密X線像である.病変の同定のため内視鏡的にclippingを施行した.病変は周辺に透亮像を伴う星芒状の不整形のバリウム斑として描出された.空気量は過伸展にならない量で腸管が十分伸展された状態である.fine network patternは描出されていない.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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