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文献詳細

雑誌文献

胃と腸29巻5号

1994年04月発行

文献概要

今月の主題 大腸Crohn病―非定型例の診断を中心に 主題症例

多彩な全身症状を呈した大腸Crohn病の非定型例の1例

著者: 垂石正樹1 斉藤裕輔1 野村昌史1 榮浪克也1 小山内学1 綾部時芳1 蘆田知史1 横田欽一1 柴田好1 谷口雅人2 山田裕人2 佐藤剛利2 宮本光明2 並木正義1

所属機関: 1旭川医科大学第3内科 2町立芽室病院内科

ページ範囲:P.463 - P.470

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要旨 患者は23歳の女性.発熱,下腹部痛,下痢を主訴に入院.S状結腸から横行結腸まで縦走配列傾向を持った不整形潰瘍がみられ,生検で肉芽腫が証明されたため,Crohn病と診断した.経腸栄養療法で緩解が得られたが,約3か月後に発熱,関節痛,結節性紅斑を伴って再燃した.再燃時には潰瘍は一部癒合し縦走潰瘍となっていた.本症例は,初診時はCrohn病としては非定型的な画像所見であったが,潰瘍の分布,性状を詳細に検討することで診断が可能であった.また,Crohn病の病勢に一致して多彩な全身性合併症が出現した興味深い症例であった.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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