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文献詳細

雑誌文献

胃と腸29巻5号

1994年04月発行

文献概要

今月の主題 大腸Crohn病―非定型例の診断を中心に 主題症例

盲腸の限局性病変から全大腸に炎症が波及したCrohn病の1例

著者: 柴峠光成1 藤田欣也1 伊藤義幸1 菅田信之1 清水誠治1 多田正大1 川井啓市2

所属機関: 1京都第一赤十字病院第2内科 2京都府立医科大学公衆衛生

ページ範囲:P.479 - P.483

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要旨 盲腸の限局性病変で発見され,その数か月後に全大腸にびまん性にアフタ様病変が拡がる,興味ある経過を示したCrohn病(疑診)の1例を経験した.盲腸に発症したCrohn病の報告は数少ないが,同部位に限局し経過することが多く,外科的治療後の再発・再燃が少ないとされている.しかし,自験例は短期間のうちに全大腸にわたるアフタ様病変の進展・増悪を認めた点で,これまでの報告とは異なっていた.盲腸Crohn病も他部位Crohn病と同様,全大腸に炎症が拡大する可能性があることが明らかになった点で貴重な1例と思われた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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