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文献詳細

雑誌文献

胃と腸29巻6号

1994年05月発行

文献概要

今月の主題 アフタ様病変のみのCrohn病 主題症例

アフタ様病変のみから比較的短期間に典型像に進展したCrohn病の1例

著者: 廣田千治1 興梠憲男1 富永雅也1 末兼浩史1 青柳邦彦1 岡田安浩1 八尾隆史2 飯田三雄34

所属機関: 1福岡赤十字病院内科 2九州大学医学部第2病理 3九州大学医学部第2内科 4現 川崎医科大学内科学消化器Ⅱ

ページ範囲:P.520 - P.526

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要旨 患者は17歳,女性.軟便を主訴として来院.消化管検査で胃から大腸までアフタ様病変が散在,特に大腸のアフタ様病変は縦走に配列していた.胃前庭部からの生検で非乾酪性類上皮肉芽腫を認め,アフタ様病変のみのCrohn病と診断した.その後,自然に症状は軽快したため来院せず,約10か月後に軟便を自覚して来院.消化管検査の結果,大腸のアフタ様病変は増加し,上行結腸およびS状結腸に縦走潰瘍を認めた.約8週間の経腸栄養療法で自覚症状は消失し,X線および内視鏡上縦走潰瘍の瘢痕化とアフタ様病変の減少が確認された.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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